キーボード修理&ホットスワップ対応

ロジテック「K835 TKL(有線キーボード)」を使用している
ある時、[6]キーと[↑]キーが時々効かなくなる問題が発生し、「ただ修理するだけではつまらない」と思い、ホットスワップ対応化にもチャレンジしてみることにした

分解

1.キートップを指か引抜工具のワイヤー側を使って外す

キートップ引抜工具

2.ネジの上または両脇のキートップを外す

17か所のネジを外す
ネジ17本

3.修理のみの場合、対象キーにのみ、ホットスワップ対応させる場合は全てのキートップを外す

4.左サイド上部、右サイド下部には小さなツメ、また上右側にはやや大きなツメがあり、これらがフレームにはまっている
ツメは隙間を見つけてマイナスドライバー等でツメをそっと傾け外す必要がある
(左サイドのツメは折れそうになりましたが、何とか耐えました…)

丸部分にツメがあり、矢印部分に引っ掛けてある

5.コネクタは左右の出っ張りを交互に引っ張れば抜ける

キースイッチ外し

仕様工具

1.キースイッチの2本の端子のハンダを吸い取り、半田を除去する
2.引抜工具の挟み部分で上下を挟むようにしてキースイッチを外す

特定キーだけを修理するならここで新しいスイッチに交換して終了

ホットスワップ対応化

ホットスワップ対応する場合は、キースイッチ87個すべてを外し、さらに基板も取り外す

赤い入れ物にある銀色のものは吸い取ったハンダ

1.キースイッチ取り外し後の端子が刺さっていた2か所の穴に、特殊ピンを取り付ける
 使用したのは Mill-Max の 0305-2-15-80-47-80-10-0
 これは 87キー×2=174個で、3,000円台で購入できる
 他には次のものがあるが、高い💧
 ・0305-2-15-80-47-27-10-0(価格6000円台、内側が金メッキ)
 ・3305-2-15-80-47-27-10-0(価格8000円台、ヘッド部分が薄く、内側が金メッキ)

2.基盤に埋まるようドリルで穴を薄く広げてから刺す作業を行う

ドリルを使用しない場合、ヘッド部分が出っ張る(青字:ヘッド部分0.25mm、ピンク字:ヘッド部分0.64mm)奥はドリル空け埋めたもの

以下の条件となるため、ドリル刃先端が0.04mm出る(基盤裏側を触って先端が触れる程度)まで掘り、穴を広げる
・基盤の厚み:1.6mm
・穴の直径:1.5mm
・ドリル刃:2mm
・ヘッド部分の厚み:0.64mm

基盤:斜線部分、ピン:緑部分

ドリル刃は手持ちのがあったので、ドリルは ANEX 98-R を使用

これは使いやすかった

3.空けた穴にピンを埋め込み、ハンダ付けする
 ハンダは結構使う
 私は藤原産業 SD-53 というハンダを使ったが、使用量が想像以上(半分)だった
 穴あけとハンダ付けで半日かかる

キレイに埋まっている

組み戻し・動作確認

  1. ピンを埋めた状態で、まずキースイッチを差し込み、正常に刺さるかを確認
  2. 次にコネクタを接続し、PCにつないで全てのキーが反応するかをチェック
  3. 問題なければフレームを元に戻し、ネジを締める
  4. 最後に全てのキースイッチを差し込めば完成\(^o^)/
スペースバーの部分だけ紫軸に変えてみた